現在は五輪開催準備が注目を集めていますが、外国企業の誘致、世界の大都市との連携、インフラ整備等の国際協力、東京の産業・観光のPRなどにも携わっています。都庁内で国際業務を扱う主な部署は以下のとおりです。
通常の人事異動で配属されることもあれば、庁内公募制人事に応募し、書類選考・面接試験を経て配属されることもあります。
政策企画局
・調整部 渉外課(外国企業の誘致、ビジネス環境整備)
・外務部 企画課・事業課(都市外交、外国都市との協力事業の企画)
生活文化局
・文化事業課(国際文化イベントへの支援)
・地域活動推進課(多文化共生)
オリンピック・パラリンピック準備局
・総合調整部
・大会施設部
・大会組織委員会派遣
環境局
・環境政策課(国際協力)
福祉保健局
・感染症対策課(連携・情報収集)
産業労働局
・観光部 企画課(シティセールス、国際会議等の誘致)
・商工部 経営支援課(中小企業の海外展開支援)
水道局
・企画調整課(国際協力、水道関連企業の海外展開支援)
下水道局
・理財課(国際協力、下水道関連企業の海外展開支援)
また、都庁から出向する形で、外務省、在外公館(大使館)、JETRO、JICA、自治体国際化協会に派遣されて国際関連業務に携わる場合もあります。
大使館や派遣先団体の海外事務所で2~3年間の海外駐在をすることもあります。(本人の意志に反してまで派遣されることはありません)
なお、かつては都庁も、ニューヨークとパリに独自の海外事務所を持っていましたが、平成12年度に廃止されています。
海外での研修としては、アメリカ・ワシントンDCの大学院への派遣、海外調査研修(最長3ヵ月間)といったメニューも用意されています。
なお、キャリア活用採用(民間企業等から都庁への転職)については、「国際」枠の募集が行われています(平成28年度 5名)。
入都後は国際関連業務を扱う部署での即戦力として期待されるため、国際機関での勤務経験や海外駐在経験といった、外国語での交渉や事業を実施した実務経験が求められています。
もっとも、当該採用枠については、「都市外交」新設(五輪招致活動初期)→廃止→「国際」枠で復活(舛添知事時)、という変遷を経ました。
当面、五輪開催期までは即戦力確保のため継続と思われますが、知事が都市外交にどれだけ力を入れるかに左右されるため、将来も当該枠が存続するかは不透明です。
当該枠で都庁に転職を予定される方は、入都後は政策立案や事業マネジメントにも業務領域を広げるなど、都市外交の専門家というよりは、国際関連業務に強みを持つ行政マンを志向することをお勧めしたいです。
都庁も基本的には地方自治体です。国際関連業務のラインだけでは、活躍の場や上位職のポストも限られます。
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