面接試験に向けた回答整理の視点

面接官は、この人材を採用して大丈夫か、職場に送り込んで大丈夫か、何か見過ごしている点はないかという視点で見ています。

態度で示すかは別として、内心ではどうしても批評的になります。

受験生としては、答えにくい質問に対して、これくらいで許してもらえるだろうと安易に考えるべきではありません。

「今は忙しくてできていませんが、仕事になれば別ですから、入都後は頑張ります」との趣旨の発言をしたとします。

面接官は「分かりました」という反応しか示さないかもしれませんが、「あえて時間を捻出するほどには重視していない」という受験生の本音は読み取ります。

「仕事になれば別」とはどういう意味か、尋ねるかもしれません。

本音では、「給料(お金)をもらえるならやる」、「上司に叱られないように(仕方なく)やる」という意味でしょうか。

また、今はできていないけれども、仕事になればできるはずと考えるに至った根拠は何でしょうか。

意地悪な見方かもしれません。しかし、これから「40年間、総額3億円を超える業務委託契約」を結ぼうとしている人事当局としては、多様な角度から確認しておきたいのです。

面接官の言っていることが分からない場合や、振られたテーマについて知らない場合もありますが、これらは許容範囲です。
しかし、自分から発言したことについては、責任を持って説明できないというのはナシです。信頼を失ってしまいます。(知事が提唱するフレーズをそのまま借用する場合など、要注意です)

もっとも、反論を封じようと予防線を張りすぎると、あれもこれもと盛り込むことになり、何を言っているのか分かりにくい回答となってしまいます。

基本的には、問われたことに対して簡潔にストレートに答えるべきです。ただし、こういう反論や追加質問があるかもしれない、と内心で想定しておきます。

回答内容を事前に整理する段階で、「具体的にどういうことか」、「自分の言葉で説明を」、「実例を挙げてほしい」、と掘り下げて質問されると説明に苦慮しそうな場合は、再考が必要です。

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